東京都の小池百合子知事は18日の定例会見で、今冬の電力不足対策の一環として、首の部分を覆う衣服「タートルネック」活用の推進を、都として呼びかける方針を明かした。

都は12月1日から来年3月31日まで、電力逼迫(ひっぱく)に備えたキャンペーン「HTT」を夏に続いて推進するが、タートルネックは、「新たな共感アイテム」として着用を推奨するという。

小池氏はタートルネックの活用について「太い血管が通っている首や手首、足首を温めると、防寒効果があるといわれる。タートルネックやスカーフを活用し、首を温めると体感温度も違うし風邪ひきにならず、節電にもつながる」と強調。自身が環境相時代に手掛けた、夏の暑さ対策キャンペーン「クールビズ」の冬版「ウォームビズ」への理解を求めた。

記者から、タートルネックは、お堅い職場ではなじまないのではないかと指摘されると「温かいし、それで全体のエネルギー消費が少なくなることで、CO2削減につなげていこうと。ひとつは意識改革が最大(の理由)だ」と強調。「欧州でも、フランスのマクロン大統領が率先して着ている。国民への呼びかけへの効果と、実際に温かいということ。工夫しながら(冬の電力危機を)乗り切るツールの1つだ。おしゃれとして楽しんでいただくくらいの余裕を持って、なかなか冬の電力事情は厳しいという共感を共有したい」と述べた。

「HTT」は「電力を減らす(H)、創る(T)、蓄める(T)」の頭文字をとったもの。