藤井聡太竜王(王位・叡王・棋王・王将・棋聖=20)が渡辺明名人(39)に3勝1敗として史上最年少名人獲得まであと1勝に迫った、将棋の第81期名人戦7番勝負第5局が31日午前9時からの2日制で長野県高山村「緑霞山宿 藤井荘」で始まった。先手後手は事前に決まっており、先手は渡辺、後手は藤井。局面は矢倉に進んだ。

午前10時には最初のおやつが出された。渡辺は「ローズクレイア」(さくらんぼと白ワインのムースケーキ)と高山村産ふじ100%「りんごジュース」、藤井は「一万石」(あんずジャムとバタークリームのふわふわ無添加ブッセ)と「アイスコーヒー」だった。「一万石」は高山村に隣接する須坂市の銘菓として50年以上、親しまれてきた。ふわっとしていながら、カリッと歯ごたえのある皮で、その中に地元のあんずジャムとかんきつ風味のバタークリームを挟んでいる。

持ち時間は各9時間。両日とも午前10時と午後3時におやつが出される。正午~1時間の昼食休憩もある。2日目の午後5時からは30分の夕食休憩がある。初日は午後6時30分の段階で手番の側が「封じ手」を行い、終了する。