関西だけでなく首都圏での勢力拡大を目指す日本維新の会が、茨城県牛久市長選(9月3日告示、10日投開票)に候補者を擁立することになり21日、牛久市内で記者会見を開いた。
「茨城維新政治塾」出身の新人で飲食店経営、坂野美紗子氏(42)で、東大工学部を卒業後、翻訳業を営むかたわら東京都北区でたこ焼き店を経営。今年4月には、東京・北区議選に、地域政党「東京新党16」から出馬、落選した。茨城維新の会の推薦が決まり、現在、大阪の党本部に公認を申請しているという。
坂野氏は、茨城県つくば市にある筑波大との交流を通じて学生時代から同県に足を運ぶ機会が多かったとした上で、2年前に維新政治塾の門をたたいたことに言及。牛久市を地元とする同党の長田麻美県議と活動するうちに「牛久で行政改革に携わりたいと思うようになった」と、出馬を決めた経緯について述べた。また、翻訳家としての観点から「今の日本の英語力の低さは危機的状況。国の政策を待つのではなく、地方から変えていくことが大切」と述べ、現在、市が取り組む英語教育のさらなる充実を主張。「牛久といえば英語教育といわれるようになりたい」と抱負を述べた。
市長に当選した場合は、維新の「身を切る改革」に合わせ、退職金2000万円の全額カットや給与3割カットに踏み切る構想などにも言及した。
市長選は、現在2期目の根本洋治市長の退任に伴うもの。坂野氏の選対本部長を務める長田県議は「茨城維新は根本市政とは是々非々だったが、今後は新しい牛久をつくっていきたい。新たな視点で政策を打ち出せる候補者を立てたいというところで(坂野氏に)決まった」と述べた。また、県連会長を務める石井章参院議員は「市政運営はこれまで、自民系市長のもとで行われてきた。市長選にはすでに2人の候補者が出馬表明しているが、どちらも自民系。しっかり違いを出したい。うちはしがらみもない」と話した。
維新は今年4月の牛久市議選で公認、推薦含め3人が当選した。今回は首都圏の自治体首長誕生を目指している。
牛久市長選には経産省出身で栃木県益子町副町長を務めた横田清泰氏(53)と、自民党の茨城県議の沼田和利氏(46)が、それぞれ立候補を表明している。【中山知子】

