東京・新宿区で、山手線内唯一の大衆劇場として「歌舞伎町劇場」が10月1日にオープンする。人気劇団が連日、日替わりで昼夜公演を行い、新たな日本文化の発信基地として庶民の娯楽を盛り上げていく。
劇場の水野多恵子代表は「小さな芝居小屋で毎日演目は日替わり。どんなに簡素な舞台でも、磨き上げられた芸の力で魅せる芝居と華麗な舞踊ショーです」とアピールする。大衆演劇の魅力について「安価で楽しめる『庶民のための娯楽』であり、日本の古典芸能や地域文化を分かりやすく現代に伝える『文化の伝道師』でもある」と説明。歌舞伎や落語をベースにした時代劇と、演歌歌謡曲などに合わせて豪華衣装で踊る舞踏ショーの2本立ての“和の総合エンターテインメント”を提供するという。
古典芸能というと、普段接する機会が少ないだけに、特に若者にとっては縁遠く感じるかもしれない。だが「若い世代にも受け入れられるよう、JポップやKポップを取り入れ、最新のデジタル技術でショーアップしていく」と新時代に対応したショービジネスを作り上げていく。大衆演劇のない日は、若手舞踊家の日本舞踊や真打ちの落語会を予定している。
大阪地区には20館以上ある大衆劇場が、東京圏には数館しかないと指摘する水野代表。「この劇場が新宿の新たな観光の目玉となり、地域の人たちの憩いの場となるようにしたい」。新宿に文化の明かりをともすオープン日を待ちわびている。
◆歌舞伎町劇場 江戸の衣・食・劇を1カ所で楽しめる、地下1階地上4階建て「ハナミチ東京歌舞伎町ビル」の地下に常設する劇場。153の固定席と補助席がある。劇場と喫茶店は10月から営業し、ビルの全館オープンは11月を予定。住所は東京都新宿区歌舞伎町1の6の12。定休日は木曜。劇場設備費のクラウドファンディングを実施中。

