宗教やカルト問題に詳しく全国統一教会被害対策弁護団の副団長の紀藤正樹弁護士が19日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。18日に奈良地裁で開かれた安倍晋三元首相銃撃事件で殺人などの罪に問われた山上徹也被告の第15回公判で、安倍昭恵さんの代理人弁護士が読み上げた昭恵さんの意見陳述について「昭恵さんの重い言葉を山上被告は深く噛みしめるべき」と呼びかけた。公判では検察側が無期懲役を求刑。結審した。判決は1月21日に言い渡される。
昭恵さんは12月3日の第13回公判に被害者参加制度を利用して検察側席で出席。山上被告と法廷で直接対峙した。このときは、被告人質問などは行わず。翌日4日の第14回公判には昭恵さんは出席せず。山上被告は14回目の公判に至って、初めて「昭恵さんをはじめとして安倍元首相のご家族には何の恨みもありませんので、殺害したことで非常にこの3年半つらい思いをしてきたのは間違いないと思います。非常に申し訳ないと思っています」と謝罪した。
論告求刑、最終弁論などが行われた18日の第15回公判には、昭恵さんは出席しなかったが、昭恵さんの代理人弁護士が昭恵さんの意見陳述書を読み上げた。
意見陳述では「私にとっては、政治家であるとともに、かけがえのないたった1人の家族です。最期に言葉を交わせず、突然夫を亡くした喪失感は一生消えることはありません」と、大事な家族を失った気持ちをつづった。3日の被害者参加の際のことにも触れ「被告が私の目の前で謝罪することはありませんでした」とした上で、被告には「自分のしたことを正面から受け止め、罪をきちんと償うよう求めます」とした。
刑事裁判に被害者や遺族が参加できる被害者参加制度では、被害者参加人は「被害に関する心情等の意見陳述」と「事実又は法律の適用に関する意見陳述」を行うことができる。心情等の意見陳述では、精神的苦痛や処罰感情など被害に関する心情を陳述する。法律の適用に関する意見陳述では、量刑にについて意見することもできる。
山上被告が問われている罪のうち、殺人罪の最高刑は死刑。被害者参加人の昭恵さんの意見陳述では最も重い刑として極刑を求めることが制度としては可能だった。しかし、昭恵さんは、刑の重さについては触れなかった。
紀藤氏はXで「昭恵さんの意見には想いが込められています。極刑を求めるとは書かれていません。山上被告には(生きて)償うようにと求めています。昭恵さんの重い言葉を山上被告は深く噛みしめるべき」と、つづっている。

