こんにちは。皆さまは、先週札幌競馬場で行われたワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)をご覧になりましたか? 優勝したのはJRA所属でまだ23歳と若い岩田望来騎手でした。出場者の中で最年少ながら見事優勝を果たしたことは「素晴らしい」のひと言です。勝利こそありませんでしたが、どのレースでも確実に上位に持って来られたのは日頃の努力のたまものだと感じます。

岩田望騎手の他にも、若手ジョッキーから横山武史騎手や坂井瑠星騎手も参加できたことは、日本競馬の中で若手が育ってきている証明だと感じます。私の以前のコラムでも紹介したことがありますが、今、日本人騎手のレベルが上がっていることは確実だと思います。昔は外国人騎手たちが勝つレースがたくさんありましたが、近年は世界のトップジョッキーでもなかなか勝てなくなっていることからも、レベルの向上が感じられます。

JRAが外国人騎手に短期免許を交付する際に、世界のトップジョッキー以外は日本競馬で騎乗できないシステムも、日本人騎手のレベルアップにつながったのだと思います。実際、岩田望騎手はムーア騎手に憧れて、彼を目標にしているとのことですが、実際に一緒のレースに騎乗してその技術を実感し、またレース後にはムーア騎手へ直接話を聞けるという、努力の答え合わせができる環境が日本にはあります。岩田望騎手、坂井騎手、横山武騎手、団野大成騎手、菅原明良騎手といった若手の頑張りは、未来の日本競馬の進化に必ずつながっていくと思うので、今後がより一層楽しみです。

また今年のリーディングトップにつけている川田将雅騎手は、個人的には世界のトップジョッキーの1人だと感じています。若手にとっては、川田騎手は同じ日本人でありながら高い壁として立ちはだかる存在になると思います。JRAの中でも技術を磨き合ってレベルアップしていってくれたらと願うばかりです。そして、日本馬とともに世界の舞台でどんどん活躍して欲しいと思います。(レースホースコーディネーター)

横山武史騎手(23年5月撮影)
横山武史騎手(23年5月撮影)
坂井瑠星騎手(22年10月撮影)
坂井瑠星騎手(22年10月撮影)