代役・団野騎手がソウルラッシュの力を存分に引き出した。陣営からは「ソラを使う」と聞いていたそうだが、そのあたりも考慮した正攻法の競馬で後続を完封。2着セリフォスとは1馬身4分の3差だが、着差以上に強い内容だった。

スタートから促し気味に出して中団の外。前半1000メートル57秒1の速い流れの中、しっかりポジションを取りにいった。3コーナー坂の頂上でひと息入れたが、下りからは徐々に前との差を詰め、ニホンピロキーフの外へ。

動き出しとしては少し早いが、トボける面を出さないように、との配慮が感じられる。直線に向くと間髪入れず追いだし、外から先行馬群をのみこんだ。ゴール前はニホンピロキーフを競り落とし、内から伸びたセリフォスの追い上げを余裕でかわした。

スタートから集中力を切らさないように、常にプレッシャーをかけ続けたことが、馬の「やる気」を引き出した。松山騎手の負傷による代打騎乗となった団野騎手だが、短時間で馬の情報を頭に入れ、見事な手綱さばきで勝利に導いた。