ユニコーンSのペリエールは強かった。これで東京ダート1600メートルでは2戦2勝だ。芝スタートがいいのか、緩いカーブがいいのか。全日本2歳優駿の3着といい、UAEダービーの4着といい、どちらもデルマソトガケが相手とはいえ舞台が府中なら違う結果になったのではないかと思うほど。コース巧者といっていいだろう。「全日本的なダート競走の体系整備」により、来年からユニコーンSは東京ダービーのトライアル。6月の開催も今年が最後。意外に巧拙がはっきり出ていたコースでの実施も最後になるのか。新たな舞台は大井2000メートルに向かうのに、ふさわしい設定を期待したいところだ。

ユニコーンSが6月に東京ダート1600メートルで行われるようになったのは01年から。この舞台変更がどんぴしゃではまったのが02年に2馬身差で快勝した船橋のヒミツヘイキだ。それまで平和賞を含む4戦3勝ながら東京ダービーには向かわず、ユニコーンSを選んだ。主戦騎手だった左海師に改めて聞くと「右回りが駄目だった」。創設時の中山ダート1800メートルが舞台ならありえなかった選択。まだ過渡期だった当時のダート路線の体系整備が生んだ中央重賞制覇だった。【牛山基康】