創設時はアラブ系の重賞だったブルーバードC。出走できたのはアングロアラブ種、アラブ系種、アラブ種(純血アラブ)の3種だが、その時代の優勝馬一覧に並ぶのはサラブレッドとの交雑種のアングロアラブ種ばかり。1956年(昭31)2月15日に行われた第1回の優勝馬も父がサラブレッドのフレツチヤ。日本で行われていたアラブ系の競走は出走馬の大半がアングロアラブ種だった。

2月24日にサウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われる国際招待競走。予備登録馬のリストを見て、地方馬もイグナイター、スペシャルエックス、ヒーローコール、マンダリンヒーロー、ミックファイアが登録したことを確認していると、純血アラブの重賞にも目が行った。予備登録馬の調教国はサウジアラビアのほかに近隣のオマーン、カタール、バーレーン、UAEだけでなくフランス、英国も。ドバイWCや凱旋門賞の当日にも純血アラブの重賞が組まれているように、中東や欧州では国際招待競走を行うほど盛んなのだということを再認識させられる。日本では見られなかった純血アラブだけの競走。その世界も奥が深そうだ。【牛山基康】