昨年とはプレッシャーが違った。6日のコリアCで史上3頭目の連覇を成し遂げたディクテオン(せん8、荒山)。矢野騎手も仁岸厩務員も勝利の喜びはもちろんだが、それ以上に口をついて出ていたのは「ホッとしました」という安堵(あんど)の言葉。連覇の期待が大きかっただけでなく、東京大賞典を制したG1馬として、今年は負けられない思いが強かったという。

いかに無事に送り出し、無事に終えるか。史上最少の9頭立てになった今年のコリアCは、その難しさも痛感した。まず香港のロマンチックトールが香港空港に向かう輸送中に負傷したとのことで回避。昨年2着のチェンチェングローリーに先着した実績もあり、強敵になるかと思われたが、参戦すらかなわなかった。さらに地元の期待を一身に背負って出走した韓国のクリーンワン。重賞3連勝を挙げた理想の逃げがかなわず、サンデーファンデーの2番手だったにしても直線で粘りを欠いて5着に敗れたが、右前の種子骨を骨折していたという。管理するムン・ヒョンチョル師に聞くと「とりあえず手術をしてみて、だめなら種牡馬にします」とのことだった。

陣営のプレッシャーをよそに6馬身差の圧勝で期待に応え、8日には無事に関西空港に帰国したディクテオン。荒山師によれば輸入検疫が行われた兵庫県の三木ホースランドパークでは到着の翌日から「むっちゃ元気」との報告だったという。14日には宮城県の山元トレセンに移動。衰えない8歳に感服だ。【牛山基康】