15日にドーヴィル競馬場で行われたG2ギヨームドルナノ賞を勝ったアルハキーム(牡3、J・ルジェ、父シユーニ)について、管理するジャン・クロード・ルジェ師が10月2日の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、パリロンシャン)へ直行する予定を明らかにしている。レーシングポスト電子版が伝えている。

ギヨームドルナノ賞は3歳馬限定のG2(芝2000メートル)。15年の覇者ニューベイは同年の凱旋門賞で3着に入り、16年覇者アルマンゾルは同年の英愛チャンピオンSを制覇。一昨年にはミシュリフがこのレースを制している。今年は6頭立てで行われ、アルハキームが激しい追い比べの末に2着ジュンコ(セン3、A・ファーブル、父アンテロ)を半馬身差で制した。鞍上はクリスチャン・デムーロで勝ちタイムは2分7秒58。

アルハキームは昨年10月のデビュー戦で4着に敗れた後、3連勝。6月の仏ダービーは4着に敗れていたが、陣営の評価はすこぶる高い。ジャン・クロード・ルジェ師は「彼はG1級の馬です。ジョッケクルブ賞(仏ダービー)は外枠に入ってしまって簡単なレースではなかったし、あの日のヴァデニ(同厩舎で次走エクリプスSも勝利)に勝つのは不可能でした。彼は2400メートルを上手に走ることができる馬です。個人的にはニエル賞には向かわず、凱旋門賞に直行したいと思います」とコメントしている。

アルハキームを所有するのは凱旋門賞を連覇した名牝トレヴと同じアルシャカブレーシング。ルジェ師は20年にソットサスで凱旋門賞を制しており、今年は仏ダービー馬ヴァデニという実力馬を管理しているものの、同馬は10ハロン路線を歩ませる方針となっている。大手ブックメーカー「パディーパワー」社は凱旋門賞に向けたアルハキームの単勝前売りオッズを21倍から15倍へ上昇させている。