桜花賞トライアルのチューリップ賞(G2、芝1600メートル、4日=阪神、1~3着馬に優先出走権)で、未勝利馬ルカン(安田翔)が“2着内条件”での権利取りに挑む。

ここまでデビューから2戦連続2着。未勝利の身でのトライアル参戦は珍しいが、安田翔師はコース替わりを理由に挙げる。中京での前走は走りのバランスから左回りが課題だったが「思ったより上手に回れた」と期待以上。右回りの阪神ならさらなる走りの良化が期待できる。

「阪神の外回りは加速するのに心配のないコース。前走と阪神替わりを考えると(未勝利でも)挑戦するだけの魅力があると思います。2週間ぐらい放牧に出して、緩んだりガレたりしたらやめようと思いましたが、むしろいいリフレッシュになりました。条件替わりでどれだけやれるのか見たいですね」

未勝利馬の優先出走権獲得には2着以内が条件となる(◆メモ参照)。常識を打ち破る走りに注目だ。

◆未勝利馬の優先出走権獲得条件 桜花賞トライアルは3競走あり、G2のチューリップ賞とフィリーズレビューは3着までに、リステッドのアネモネSは2着までに優先出走権が与えられる。しかし、これが未出走馬および未勝利馬の場合はそれぞれ2着以内、1着となる。理由は、未勝利(収得賞金0円の馬)および未出走の馬はクラシックに出走できないため。重賞なら2着以内、リステッドなら1着しか収得賞金が加算されないので、今回のルカンは2着以内が桜花賞出走への条件となる。ちなみに3着だった場合、桜花賞までに未勝利戦などを勝って賞金を加算したとしても優先出走権は復活しない。