グラスワンダーを見いだして管理した尾形充弘元調教師(77)は訃報を受け、しみじみと思いを語った。
「キーンランドのセールで自分の目で選んでアメリカから連れてきて、初めてG1を取らせてもらいました。私を男にしてくれた。ただただ感謝です。ありがとうございましたと伝えたい。2年前に会いに行き、その時はすごく元気でむしゃむしゃと草をはんでいました。もういい年でしたから背中がだいぶたれて、これが最後かな…と覚悟はしていました。現役時代を思い返すとおとなしくて扱いやすく、すごく従順でした。気合がないくらい。無駄なことをせず利口でしたね。同世代のライバルだったエルコンドルパサーとスペシャルウィークが先に種牡馬になり、こちらは1年遅らせたのですが、今から思えば3頭一緒に上げてあげれば良かったかな。でもスクリーンヒーローやモーリスを通じて血を残すことができたし、種牡馬としても成功したと思います」
祖父が大尾形と呼ばれ数々の大レースを勝った尾形藤吉元調教師で、父尾形盛次元調教師もメジロティターンで天皇賞・秋を制した家系。グラスワンダーは師にとって特別な馬だった。

