ケンタッキーダービーで2着に敗れた1番人気レネゲイドを共同所有するマイク・リポール氏(57)のレース後の振る舞いが大きな話題になっている。

今年のケンタッキーダービーは伏兵ゴールデンテンポが制し、シェリー・ドゥヴォー調教師が史上初の女性調教師の勝利を成し遂げた。ゴール前は1番人気のアーカンソダービー馬レネゲイドに騎乗したアイラッド・オルティスジュニア騎手をゴールデンテンポに騎乗した弟のホセ・オルティス騎手が差し切り、劇的な“兄弟ワンツー”となった。

ゴール後は弟をたたえたアイラッドだが、自身は今年も悲願のケンタッキーダービー制覇を果たせず。同じくケンタッキーダービー制覇に執念を燃やすオーナーの期待にも応えることもできなかった。引き上げてきて関係者に迎えられると、茫然自失の様子だったアイラッドだが、歯に衣(きぬ)着せぬ発言で知られ、名物オーナーとして知られるリポール氏はアイラッドを強く抱きしめると、「君の弟はクソ野郎だ。クソ野郎だ」という言葉で笑わせた後、涙を浮かべるアイラッドに対し、「君の騎乗は完璧だった。愛してるよ。最高だ。信じられない騎乗だった。もし負けるんだったら、弟に負けるのがいいんだ。今日は家族が勝ったんだ。いいかい」と笑顔で語りかけた。

あと一歩で届かなかったケンタッキーダービー制覇の夢。それでも自身の悔しさをまったく見せず、ジョッキーとその兄弟をたたえたリポール氏に対し、称賛の声が上がっている。「ブラッドホース」紙のシェーン・コリンズ記者がXに投稿した2人の抱擁の動画は瞬く間に拡散され、「なんて素晴らしいんだ」「鳥肌が立った」「カッコよすぎる」「素晴らしいスポーツマンシップ」「スポーツの素晴らしさ」「2人を祝福したい」とファンの感動を呼んでいる。