名人芸だ。7番人気ペアポルックス(牡5、梅田)がベテラン岩田康誠騎手(51)に導かれ、後方から最内をすり抜けた。
2着3回の重賞を待望の初制覇。勝ち時計はレースレコードタイの1分7秒0。元騎手の前原(旧姓西原)玲奈助手は担当馬初勝利。同馬は今後、優先出走権を手にした高松宮記念(G1、芝1200メートル、29日=中京)へ向かう。
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「いよっしゃあぁ!!」。気合全開の岩田康騎手が、優勝レイをかけたペアポルックスとじゃれあった。レースは出遅れ、前半3ハロン32秒0の激流を最後方待機。内柵に張り付き直線を向くと、肩ムチを入れながら隙間をぬった。するりと抜けて首差勝ち。「空いていましたね(笑い)。腹をくくって脚を信じていました。本当に最高のレースをしてくれました」と満足げに振り返った。
担当の前原助手は元騎手で、10年に引退し転身。調教専門の「攻め専」から担当馬を持つ「持ち乗り」に昨年末変わり、これが担当馬の初勝利。「オーナーと先生に何とか恩返ししたいと思っていたので、それが一番うれしいです。馬が一生懸命頑張ってくれました」と感無量。梅田師は「もう1回やれと言ってもできないレース。今日はもうジョッキーと玲奈ちゃんやね」としみじみ。梅田師、岩田康騎手、前原助手のスリーショットは、笑顔にあふれた。【桑原幹久】
◆ペアポルックス▽父 キンシャサノキセキ▽母 ミラクルアスク(ディープインパクト)▽牡5▽馬主 広崎利洋HD(株)▽調教師 梅田智之(栗東)▽生産者 株式会社 ASK STUD(北海道平取町)▽戦績 18戦4勝▽総獲得賞金 1億6913万1000円▽馬名の由来 ペア+ふたご座で一番輝きのある星

