阪神が首位広島との直接対決で延長11回サヨナラ負けを喫した。連勝は3でストップし、広島戦は5連敗。左腕床田を打ちあぐねた一戦を日刊スポーツ評論家の真弓明信氏が解説した。

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阪神は3カード連続で勝ち越しながら、好調のまま広島戦に臨んだ。しかも3カードとも“頭”をとってきたが、ここで首位をいくチームに止められた。

よく粘ったゲームだったとはいえ、試合としては点をとれなかったことに尽きる。これから夏場に差し掛かってくると、いかに点をとっていくかにかかってくる。

広島床田に対した阪神右打者の傾向は、懐には角度のついたストレートで、アウトコースにはシュート気味のボールで攻められ、手間取った。

今後は全体的にもっとメリハリのある狙い球の絞り方をすべきだ。1点に抑えられたこの一戦をみていても、待っていない球に手を出しているように思われる打席が目についた。

例えば、インコースを待っているのなら、アウトコースの球に手を出さなくていいのに、思わず打ちにいっているようにもうかがえた。得点力を上げるために絞り方を徹底したい。

気掛かりなのは、クリーンアップの一角に座ってきた福留が右ふくらはぎに違和感を覚えて交代したことだ。カード2戦目の出場が難しい状況になれば、梅野を上げるしかないだろう。(日刊スポーツ評論家)