23日のDeNA戦で気になることがあった。試合前のシートノックをチェックしたが、外野手の守備に不安を覚えた。外野というポジションはフライを捕る以外にも、やるべきことはいろいろとある。捕球してからのスローイングはつきもので、余裕があれば、ステップをしっかり踏んで、強い球を投げる。バックホームでは、ダッシュしながら素早く投げて、正確に強い球を投げなければならない。

そういうことをキャンプで練習する必要があるが、阪神の外野手は全体的に内野への送球が弱く、正確性にも欠けていた。練習すれば、対処できることだ。内外野の連係でミスが出れば、1つ先の塁を相手に与え、失点につながる。やはり今年もエラーが多い、となりかねない。

この試合では、守備がうまいとは言えない高山を右翼に就かせ、肩や脚力のある佐藤輝を左翼で起用した。来日が遅れている新外国人ロハスをどの位置で起用するか、といった意図があるなら納得できるが、この日の配置には疑問を感じた。大山が三塁のレギュラーである以上、私は佐藤輝を一塁で起用すべきだと考えている。守れる一塁手がいれば、格段に内野の守備は向上するからだ。外野で使うならば、若いうちはやはり右翼で徹底的に鍛えるべきだ。(日刊スポーツ評論家)