阪神の若手投手陣はこの日に限れば、経験の浅さを露呈してしまいました。
先発の茨木投手は高卒4年目の21歳。プロで初登板となった横浜スタジアムの恐ろしさを嫌というほど痛感したのではないでしょうか。茨木投手は立ち上がりから直球、変化球ともにボールが浮き気味でした。この日の球審は低めいっぱいの際どい球をボールと判定するケースが少なくなかったとはいえ、狭い横浜スタジアムでは高さのミスが命取りになってしまいます。
特にもったいなかったのは、大山選手の逆転満塁本塁打が飛び出した直後の3回裏、DeNA先頭の4番・佐野選手に同点ソロを浴びた1球です。1ボール1ストライクからの3球目、変化球が真ん中高めに浮いてしまったのですが、この1球はいただけません。味方打線が初回の4失点をひっくり返してくれた直後の先頭打者です。何が何でも失点したくないイニングで、しかも舞台は横浜スタジアムですから、どんな手を使ってでも低めに集めないといけない場面でした。
一方、2番手の石黒投手はプロ3年目の24歳。同点の5回2死満塁で登板し、代打・ビシエド選手を空振り三振に仕留めた投球は素晴らしかったのですが、2イニング目の6回に右犠飛を許した1球には改善の余地が残りました。1死一、三塁から代打・宮崎選手を相手に2球で2ストライクと追い込みながら、3球目の内角直球が甘く入って難なく右翼に打ち上げられました。おそらく捕手の坂本選手は「ボール球になってもいい」という意図で厳しいコースの内角直球を要求したはずです。そんな捕手の考えを読み取れていたのかどうかという点で、疑問が残りました。
2人とも若さゆえの失投を当然、悔やんでいるはずです。この日のミスを絶対に無駄にしてはいけません。(日刊スポーツ評論家)




