三木監督の休養は残念でならない。だが、チーム成績が悪ければ指導者は責任を負うもの。特に監督であれば、なおさらだ。私自身もダメならいつでも辞める覚悟でいた。その覚悟がないとプロ野球の指導者はできないし、選手、スタッフにも失礼になる。
ただ、それでも引っかかることがある。今のプロ野球において、現場だけでいい組織を作ることは不可能だし、現場に全ての権限が与えられている球団もないはず。現場とフロントが一体となって組織を作っていくことが大事だ。そういう意味で、結果責任は現場だけでなく、フロントにもあるのは言うまでもない。
要は、現場とフロントがコミュニケーションを密に取りながら、両輪となって進んでいくこと。塩川ヘッドコーチが監督代行となったが、新体制がそうなるよう切に願っている。
8年前、私も交流戦終盤に楽天のヘッドコーチから監督代行に就任した。私自身の経験を書かせてもらう。
私は借金20からのスタートだったが、チーム状況が良くない中で引き継ぐ難しさなど、あまり考えなかった。とにかく、どうやればいい方向に行くか、1人ではなく周りのスタッフとともに考えた。一番のポイントは、そういうチーム状況で選手がその気になるかだった。優しい言葉だけかけてもいけないし、厳しい言葉一辺倒では選手がベンチの顔色を見るようになる。いいことはいい、悪いことは悪いの姿勢で臨んだ。
ヘッドコーチの立場だった自身の責任も痛感していたが、引き受けた以上、腹をくくった。梨田監督時のいいところは続けたし、改善すべき点は改善に努めた。塩川代行は塩川代行で思うところがあるだろう。とにかくトップがフラフラしたらいけない。腹をくくって、残り試合を思い切り戦って欲しい。
最後にもう一つ。どんな成績でもファンの存在を忘れてはいけない。試合前の準備から試合終了の瞬間まで、選手は必死な姿を貫いて欲しい。応援してくれるファンがいるからこそのプロ野球ということを、あらためて思ってもらいたい。OBとして、チームがいい方向に行くよう応援している。(日刊スポーツ評論家)




