耐久が初めて夏の決勝進出を決めた。「4番投手」のエース野崎健友投手(3年)がフル回転した。最速148キロの直球を武器に、9回154球を投げて2失点完投。打っても5打数3安打で、6回には決勝点となる三塁への内野安打を放った。「監督から、『準決勝、決勝はお前で行く』と告げられて、決勝に行けるように」と覚悟して臨み、決勝の舞台にたどり着いた。
学校のルーツはペリー来航の1年前、1852年(嘉永5)に創設された「稽古場」。創立175年目の伝統校で、校名は1866年(慶応2)に「未来永劫(えいごう)続くように」との願いを込めた「耐久社」にちなむ。24年のセンバツで甲子園に初出場した。
甲子園でも指揮を執ったOBの井原正善監督(42)は、野崎を「田舎のいいやつ」と表現。プロ野球選手を将来の夢に掲げる右腕は、太平洋に面した御坊市出身。小学生時代に家業の野菜や花の収穫を手伝いながら、足腰を鍛えた。
大一番は、今春の決勝と同じ顔合わせとなった。野崎は今春、智弁和歌山のエース右腕から2本塁打を放つ離れ業を見せた。「甲子園は行きたいと思っても簡単に行けない場所。目の前の一戦を頑張ります」と、冷静に突き進む。【中島麗】

