熱投野球論

成瀬は厳しく内角突けるかが勝負の分かれ目/西本聖

日刊スポーツ評論家の西本聖氏(62)が4日、オリックスの宮崎・清武キャンプを訪れ、テスト登板に臨んだ成瀬善久投手(33=前ヤクルト)を視察した。

    ◇    ◇    ◇

オリックス西村徳文監督(右)と談笑する西本聖氏(撮影・渦原淳)
オリックス西村徳文監督(右)と談笑する西本聖氏(撮影・渦原淳)

オリックスの入団テストを受けた成瀬が、シート打撃に登板して合格した。ロッテで投手コーチをしている時から知っているだけに、気になって見ていたが、戦力として獲得しても面白い存在になると思う。

もともと球威やスピードで勝負するタイプではない。球速はそれほど気にしなくてもいい。宗と西浦の左打者には、それぞれ2打席ずつ対戦してタイミングを外して詰まらせ無安打。持ち味が出ていた。これだけを見ても、左打者対策としては、ある程度の戦力になる。

問題は右打者。2打席対戦した山足には、2打数2安打。いずれも外角のチェンジアップで泳がせながら中前安打された。体勢を崩しておきながらヒットゾーンに打たれたのは、とてももったいない。もっと厳しく内角を突いていれば、投手ゴロか空振りに打ち取れていたと思う。

成瀬ほどのベテランがチームの戦力になるためには、左打者のワンポイント登板ではなく、1イニング程度の中継ぎか、ローテーションの谷間に投げられるぐらいのメドは立てて欲しい。それには内角にどれだけ突っ込めるかが勝負の分かれ目。成績が伴っていない投手というのは、どうしても内角に投げて長打を浴びるのを怖がってしまう。

もともとは左右を問わず、内角を突いていける投手。内角球を使って、自分の有利なカウントを作っていければ、右打者も抑えられる。内角を使って打者を打ち取る感覚を思い出せば、戦力としてやれるのではないか。(日刊スポーツ評論家)

オリックスのシート打撃に登板した成瀬(撮影・渦原淳)
オリックスのシート打撃に登板した成瀬(撮影・渦原淳)

 ◆西本聖(にしもと・たかし)1956年(昭31)6月27日生まれ、愛媛県出身。松山商から74年ドラフト外で巨人入り。2年目に1軍入りを果たすと77年に8勝を挙げ、80年からは6年連続で2桁勝利をマークするなど巨人の主力投手として活躍した。81年に沢村賞。中日に移籍した89年には20勝を挙げ最多勝。その後オリックスでもプレー。最後は94年、巨人で現役引退した。通算504試合に登板し165勝128敗17セーブ、防御率3・20。引退後は阪神、ロッテ、オリックス、韓国ハンファで投手コーチを務めた。16年から日刊スポーツ評論家に復帰。

おすすめ情報PR

野球ニュースランキング

    更新