野球手帳

想定外の連続でドタバタ…記者がドラフト体験(後)

日刊スポーツのアマチュア野球担当、金子真仁記者が、インターネット上での「模擬ドラフト」に参戦した。一般ファンが各球団担当になり、実際のドラフト会議と同様にアマチュア球界の有望株を指名していく。DeNA役になった記者は、大船渡・佐々木朗希投手を1位指名した。結果は…!?

日刊スポーツのドラフト特集号。本物のドラフト会議は17日に行われる
日刊スポーツのドラフト特集号。本物のドラフト会議は17日に行われる

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夕方5時、パソコンの画面上に12球団の指名結果が発表された。

「佐々木朗希 4球団競合=ソフトバンクが当選」

ガーン。佐々木を追いかけた半年間が脳裏をよぎる。報道規制がかかる前に少しだけ談笑してくれた3月末の房総半島。岩手の山奥では昼間からツキノワグマに遭遇。U18W杯取材に飛んだ韓国では暴走タクシーに160キロを出された。あぁ。一瞬で長期間の努力が無と化す担当スカウトのやるせなさを知った。

しかも「海野=オリックスが単独指名」の文字列も発見。外れ1位で、あわよくば2位で…と狙っていた東海大・海野隆司捕手までが同時に消えた。混乱級のショックだが、外れ1位を選定しなくては他球団に迷惑がかかる。桐蔭学園・森敬斗内野手にした。

ガーン。また外れた。ちなみに抽選はスマートフォンのあみだくじアプリで行っているとのこと。動揺を隠せぬまま、横浜・及川雅貴投手を「外れ外れ1位」に選び、確定した。

なおDeNA以外の1位は、ヤクルト=明大・森下暢仁投手、オリックス=東海大・海野、中日=東邦・石川昂弥内野手、日本ハム=桐蔭学園・森、広島=東洋大・佐藤都志也捕手、ロッテ=星稜・奥川恭伸投手、阪神=創志学園・西純矢投手、楽天=日体大・吉田大喜投手、ソフトバンク=大船渡・佐々木、巨人=東海理化・立野和明投手、西武=JFE西日本・河野竜生投手に決まった。

さて、及川を選んだ直後から、頭の中は2位指名でいっぱい。即戦力で行きたい。ただ、上位候補で考えた捕手3人中2人がすでに指名され、残るは智弁和歌山・東妻純平捕手のみ。それなら2位は東妻かな…。

ガーン。先に中日に2位指名された。ここで、捕手は下位指名と決意した。では2位は誰? リストを眺め、国士舘大・高部瑛斗外野手が目に留まった。3位で考えていたが、将来は首位打者も狙えそうな逸材だ。高部を繰り上げた

3位は右投手を狙う。創価大・杉山らも残っていたが、高校生にした。選んだのは青森山田・堀田賢慎投手。今春以降、一気に台頭した勢いを買った。左腕、外野手、右腕。次はショートが欲しい。4位で花咲徳栄・韮沢雄也内野手が残っていることを信じ、待つ。 ガーン。韮沢を、また中日に持っていかれた。どうしよう。失意の中で気付く。上位候補と評判の大阪ガス・小深田大地内野手がまだ指名されていない。頼む、頼む…。そのまま私の番が来た。4位、小深田。これは会心だ。ドラフトは浮き沈みの連続と知る。

あとはBC武蔵のサイド右腕・松岡洸希投手が欲しい。19歳、将来性は抜群。ただ、中京学院大中京・藤田健斗捕手もそろそろ指名がありそう。どちらが先だ? 悩んだ末に5位で藤田を指名すると、松岡は6位まで残っていた。駆け引きに勝つと気分がいい。

当初は佐々木、海野、高部、韮沢、松岡、そして東海大九州キャンパス・小川一平投手の6人の指名を理想像と考えていた。一気に上位2人が消えて絶望に陥ったが、終わってみればまずまず満足の結果だ。

最後に育成ドラフトで小川を指名して寝よう。と思ったら、ガーン。直前のソフトバンクに小川を指名された。ドラフトは最後まで何があるか分からない。代わりに、4位くらいの本指名でもいいかなと考えていた横浜隼人・佐藤一磨投手を指名。本指名1位の及川と競ってもらおう…と妄想していたら、もう夜11時を回っていた。【金子真仁】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「野球手帳」)

 野球をこよなく愛する日刊スポーツの記者が、その醍醐味、勝負の厳しさ、時には心が和むようなエピソードなど、さまざまな話題を届けます。

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