左から25歳世代の近本光司、木浪聖也、大山悠輔、北條史也
左から25歳世代の近本光司、木浪聖也、大山悠輔、北條史也

今季23試合目の18日広島戦で観客数が100万人を突破。05年に観客数の実数を発表するようになってから最速での大台達成という。雨天中止がないこと、さらに元号替わりのタイミング、それに伴う大型連休に6連戦があったことなどが要因か。加えて、球団副社長の谷本修はこう言う。

「矢野監督の野球が支持されているのではないでしょうか」。実際、最初はどうなるかと思われたが次第に盛り返し、ここで広島に連敗を喫しても、まだ貯金生活。わずか1つだが。

そこに加え、こういう見方をしたい。ようやく若手がしっかりしてきたのではということだ。ルーキー近本光司、木浪聖也、さらに糸原健斗、そして梅野隆太郎。くしくもみんなセンターラインに絡む選手だ。ベテラン、外国人頼みだったチーム状況が少し変わってきたということだろう。

特に「25歳世代」がいい。ルーキー近本に木浪、そこに大山悠輔、北條史也という名が並ぶ。社会人経由ならルーキーの場合が多いが大学出なら3年目、高卒で7年目。まさに脂が乗ってくる時期なのだろう。ちなみに先制3ランをぶちかました広島の西川龍馬も25歳世代だけど。

この日は阪神のその世代が活躍できなかった。特にもったいなかったのは北條か。8日ヤクルト戦(神宮)以来のスタメン出場。広島ジョンソンに過去、8打数4安打という好相性があっての起用だった。

2回に四球を選んだが無安打。特に4回、1死一塁からのランエンドヒットの場面では見逃し三振を喫してしまった。「ボールだと思った…」。そう振り返ったが残念だった。

ここまで書いて「もう1人、大事な25歳がおるやろ」と言う声が聞こえてきそうだ。そう。藤浪晋太郎である。

特に右打者のときの制球難に苦しみ、2軍調整が続くがこの日、ウエスタン・リーグ広島戦(由宇)で先発登板したようだ。結果は記事にある通り、1回を投げ、無失点。しかし全員左打者だったということで、まだ時間はかかりそうだ。

他にも25歳世代は多くいるのだが、やはり、かつての甲子園の大スター藤浪が1軍に戻ってきて阪神が勝つ姿が虎党の1つの理想だろう。できるなら、いいムードの中で復帰させたい。いつになるかは分からないが残り100試合、その意味でもチームはいい状況を保っていきたいところだ。(敬称略)

約2カ月ぶりとなる復帰登板を終えた藤浪は、試合後の投手ミーティングで指導を受ける(撮影・奥田隼人)
約2カ月ぶりとなる復帰登板を終えた藤浪は、試合後の投手ミーティングで指導を受ける(撮影・奥田隼人)