福島商、初戦は会津学鳳 19年ぶり聖地狙う/福島

<高校野球福島大会:組み合わせ抽選会>◇25日◇郡山ユラックス熱海

第101回の全国高校野選手権の福島大会(7月10日開幕)の組み合わせ抽選会が郡山市内で行われた。

昨年準優勝で第5シードの福島商は、エース右腕大内良真投手(3年)の復活を勢いに19年ぶり9度目の甲子園を狙う。2月に腰を痛めてから治療に専念し、5月の春季県大会から短いイニング限定で復帰。初戦が会津学鳳に決まり、リベンジの夏に挑む。

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最後の組み合わせが決まると、大内はきっぱりと言い切った。「相手がどこだろうと、苦しんだ分いいことがあると思う」。

昨年大会で最速143キロを記録。聖光学院との決勝戦に先発も5回6失点で降板した。2-15の大敗に「あれは忘れられない。先輩たちに申し訳なくて今でも思い出すと泣きそうになる。あの時、もっと自分が投げたいという意志を監督さんに見せられなかった。弱い自分が出た」と、今にも泣きそうな表情でつぶやいた。

自らがもがく中、春の県北支部決勝では、聖光学院に6-1で勝利し県内公式戦9季ぶりの黒星をつけた。「自分が不在な中で勝ってくれた。もう1回絶対的なエースに戻りたい」と自覚がさらに高まった。阪神藤川に憧れ、「伸びる直球ではなく、手元で加速する直球」を目指してきた。1年秋に137キロ、2年夏に143キロを計測。「3年で148キロにアップするはずだったんですが、思わぬケガで…夏に向けて球速だけではなく質も上げたい」と巻き返しに余念がない。

飯舘村出身で草野小3年時に被災。栃木県など避難先を転々とし、中1までの4年間を福島市の仮住まいの公務員宿舎で過ごした。野球から離れる寂しさも味わっただけに、野球ができる喜びは人一倍、感じている。2日の一関学院(岩手)との練習試合で先発復帰し、完投した。球速も137キロまで戻った。大内は「聖光とは決勝でしか当たらない。もう1度戦って、去年のイメージを粉砕し甲子園に行きたい」。よみがえったエースが古豪復活の主役になる。【野上伸悟】

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