新型コロナウイルスの感染拡大で大会史上初の中止となった第92回選抜高校野球大会に出場予定だった花咲徳栄(埼玉)が、大会開幕日だった19日、同校のグラウンドで入場行進と校歌を歌った。

センバツ中止決定から2日後の13日、岩井隆監督がナインに提案したことがきっかけ。「甲子園は選手を育ててくれるところ。あの雰囲気を少しでも教えたいと思った」。選手たちは関係者が見守る中、公式戦用のユニホームに背番号をつけ、大会開会式の入場行進曲「パプリカ」に合わせて、堂々と行進した。

選抜旗を持った井上朋也主将(2年)は「このような会を開いてもらって感謝です。1つの区切りとして、また夏に向かって全員で励んでいきたいです」。終了後はレギュラー対控え選手の紅白戦を実施。甲子園への思いを強くして、白球を全力で追った。