静岡県高野連は5日、静岡市内で臨時理事会を開き、中止となった全国高校野球選手権静岡大会の代替大会として、「2020夏季静岡県高校野球大会」の開催を決定した。7月11日に開幕し、8月1日に草薙球場で決勝戦を行う(雨天順延)。

組み合わせは、27日に代理抽選で決定する。県内の球児たちにとっては、待ちに待った朗報。強豪校からも喜びの声が上がった。

   ◇   ◇   ◇

中止となった今春センバツに初出場を決めていた加藤学園ナインは、届いた吉報に安堵(あんど)の表情を浮かべた。この日は沼津市内のグラウンドで約1時間30分にわたり汗を流した。練習後、新型コロナウイルス感染予防策のため、学年ごとのミーティングを実施。その中で、米山学監督(42)から、代替大会の開催決定が全部員62人へ伝えられた。

勝又友則主将(3年)は「3年生として、後輩たちへ良い形でバトンタッチしたい」と希望した。米山監督は「子どもたちへ、真剣勝負の場が与えられて良かった」と胸をなで下ろした。

今月2日から約2カ月ぶりに全体練習を再開。代替大会の開催を信じ、練習を重ねてきた。今後は約1カ月後に迫った大会開幕へ向け、実戦形式のメニューを増やしていく。1年秋からエースナンバーを背負って来た肥沼(こいぬま)竣(3年)は「全員が同じ方向を向いてプレーする、自分たちの野球を貫く。悔いのないよう、これまでの努力を発揮したい」と力を込めた。

代替大会では、今春のセンバツ用に新調されたユニホームに袖を通して戦う。勝又主将は「優勝して、最後は笑顔で終わりたい」と願った。【古地真隆】