試合が終わり、健大高崎の石田雄星主将(3年)と前橋商の湯浅奏太主将(3年)が抱き合った。互いに涙が止まらない。

7回裏、石田雄がヘッドスライディングで出塁し、その後二塁へ進んできた。遊撃を守る湯浅は、ちょっとしたボールデッドの間合いで話しかけた。「手をケガしてたみたいですし、大丈夫なの? って。一塁にヘッドスライディングもしてましたし」。優勝候補の主将同士、大会の組み合わせ抽選会で絡む時間が長かった。「お互い頑張ってやりきろうって」。

もちろん石田雄も当時を覚えている。だからボールデッドとはいえ、湯浅に声をかけられうれしかった。「同じ立場だったら、自分なら声をかけられなかったかもしれないです。戦いの中でも相手を心配してくれて、本当に尊敬できます」と言い切る。

ほんの少しのずれで、勝敗はどちらかに転ぶか分からなかった。だからこそ、抱擁も熱くなる。受け取った。「彼らの分まで」。代表校とはそういうもの。そして同じ地で同じ時代に戦った者として、関係はこれからも続く。【金子真仁】

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