カブス今永昇太投手(30)が、メジャー史に残る快投だ。1日(日本時間2日)、敵地ニューヨークでメッツ戦に先発し、渡米後最長の7回を3安打7三振で無失点。日米を通じて初の中4日で、大リーグデビューから無傷の5勝目を挙げた。

これで、勝利数は両リーグ最多タイに。防御率は両リーグ唯一の0点台となる0・78を記録し、デビューから6先発では史上4位の好発進を切った。

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▼カブス今永はデビュー6試合で防御率0・78。MLBのラングス記者によると、初先発からではオープナーを除き、81年バレンズエラ(ドジャース)0・33、45年フェリス(レッドソックス)0・50、1913年ショーキー(アスレチックス)0・75に次ぐ史上4位の好数値。ただし、バレンズエラは初先発の前に10試合に救援登板している。

▼今永が先発した試合でチームは6連勝。地元放送局によると、デビュー戦からでは1898~99年のジャック・テーラーの7連勝に次いで125年ぶりの球団2位の連勝記録。2006年シーン・マーシャルら3人の5連勝を抜いた。

▼今永はリーグ最多タイの5勝目。防御率と合わせて2冠となった。与四球は規定投球回以上ではリーグ最少の4で、与四球率1・04も1位。三振と四球の比率K/BBは8・75で1位。WHIP(1イニングあたりの出塁)は0・75で2位。

▼今永の最大の武器は、浮き上がるように見える直球。13・1インチ(約33・3センチ)のホップ成分は、同タイプの平均より3・3インチ(約8・4センチ)大きく、その差は50球以上投げた投手では両リーグで4位。試合前まで被打率は1割1分5厘。50人以上と対戦した球種では、ライアン(レイズ)の7分4厘に次いで低い。