巨人先発の菅野智之投手(25)が「勝てる投手」であることを証明した。強打の西武に1失点で完投。ハーラーダービートップに並ぶ6勝目を挙げた。完封を逃し「残念」も「今日は全体的に良かった。調子は上がってきている」と納得。セ・リーグで最も防御率の低い男らしく、悠々と相手を上回った。

 打線を寸断した。被安打7のうち5本は栗山と浅村。直球の伸びに迫力があり、フルスイングの面々を牛耳った。3回、左翼席に吸い込まれた坂本の本塁打を見届け、右打者に有利な風を確認。「変にインサイドに突っ込むことなく」クレバーに外角を突いた。格の違いを見せつけたのは、売り出し中の森に対する攻め。低重心の相手に対し徹底的に低めをそろえ、フォーク地獄で3奪三振。「どんなボールにもフルスイングしてくる。いいバッター」の言葉に余裕を漂わせた。

 いい報告ができる。29日が祖父貢氏(享年78)の一周忌。開幕投手が決まった3月中旬、福岡。「福岡といえばおじいちゃんの思い出の地。開幕に指名していただいた報告をしました」と墓参りに出向いた。1勝目のボールも「自宅の遺影の前に置きました」。厳しく、でも優しく、でも最後まで「かわす投手になるな」と厳しかった。「僕はパワーピッチャー」と言い切れる強さを授けてくれた恩人。獅子狩りで言いつけを守った。

 原監督の800勝目も菅野だった。監督であり、おじでもある。「節目はたまたまだと思うけど」と静かに言って「勝利に貢献していることは間違いない」と添えた。【宮下敬至】