最後はやはり、この男がとどめを刺した。4点リードの7回。ヤクルト畠山和洋内野手(32)が4試合連続となる16号ソロで、リーグ2位の筒香(DeNA)に5本差をつけ、セ・リーグでは08年を最後に出ていない日本選手の本塁打王を期待させる量産ぶりだ。

 カウント1-2からの5球目。力を最大限にバットにぶつけた。香月良の内角高め141キロ直球に、バットを逆らうことなく振り出した。「打った瞬間にいったと思った。納得いく本塁打が出たと思う」と、左翼席中段へぶちこんだ。

 交流戦は10試合で7発目。4戦連発は自身、11年以来2度目。試合後のお立ち台では「何で打てるんでしょうね。明日は駄目かも」とおどけてみたが、真中監督は「打席の雰囲気がいい。自分のリズムで打てていると思う」と称賛した。

 32歳のベテランを支えているのが独特の形状をしたバットだ。ディマリニ社の85センチ、900グラムで、グリップエンドは、ほぼない。用具担当者は「こんな形は見たことがないし、使ってる人も見たことがない」と驚く。入団当初、グリップエンドに小指をかけていたころ、バットを返す時に指を痛めた。それ以降、グリップエンドをなくした。握った時に余計な力が入らず、さらに手首を動かしやすくすることでスムーズに振り抜くことができるようになった。畠山は「グリップエンドなんかいらないでしょ。バットは軽く握るだけでいいんだから」と、10年間同じモデルを使い続けている。

 主砲の1発で、連敗は2でストップ。まだまだ、勢いは止まりそうになさそうだ。【栗田尚樹】

 ▼畠山がリーグトップを独走する16号。4試合連続本塁打は、11年9月11~15日以来4年ぶり2度目の自己最長タイ記録。ヤクルトで4試合以上の連続本塁打を複数回マークした選手はバレンティン(3度)以来7人目だが、日本人に限ると88年4月25~30日、89年6月11~14日の池山に次いで2人目。