巨人がミスの山を築き広島に負け越した。黒田、大瀬良、中崎のカープ本格派3枚に対し11安打。得点圏に6度も走者を進めたが1本が出なかった…、ではなく、自ら好機を手放し続けた。12残塁の1得点。原辰徳監督(57)は「たくさんある」と、いちいち指摘しなかった。
前がかりによって精度が落ちる走塁ミスは、試合の流れが止まるため、一見、目立つ。だが、もっと看過できないミスがある。
2回1死一、三塁。田口が、カウント2-2からの空振りでスクイズバントを失敗。スタートを切っていた三塁走者のアンダーソンもアウトとなった。原監督は「空振りでは…。練習はしているだろうが、実戦の中でやれないのでは」と、この場面は具体的だった。まだある。7回無死一塁、代打の橋本が送りバントを企図も、2球で2ストライクに。走者を進めることができなかった。8回無死一、二塁でも亀井が送りバントを捕邪飛とし、アウトを献上した。
チームのバント成功率が年々、著しく落ちている。
企図100回を超えたデータには、一定以上の説得力が宿る。12年の8割2分9厘から、13年が8割2分1厘→14年は7割8分7厘。この日の成否を加えた今季は6割9分8厘(成功97回、失敗42回)となった。12年はリーグで断然トップだった自慢の数字が、12球団でワーストに成り下がっている。
田口はプロ入りして1回しかバントを決めていない。失敗は4回ある。バントの名人である川相ヘッドコーチは、ミスについて「バントも走塁も、少し気が焦る部分がある。反省をして。練習もしているが、一層。しっかり反省して」と話した。大切な時期に決まらないバント。選手が悪いと片付けるより、選手への意識付けが弱い、と結論づけられても仕方がない。【宮下敬至】



