思いをつないだ。日本ハムの守護神・増井浩俊投手(31)が、全員の気持ちが刻まれた白球を、ウイニングボールに替えた。

 吉川が5回で早期降板する誤算も、4人の救援陣が楽天打線の反撃を食い止めた。7回を3人で締めた宮西は「ここまで来たら疲れなんて関係ない。白村と増井さんは連投になるので、負担をかけないようにしたかった」。支え合い、結束して力に変えた。

 リリーフ陣は今季、難病患者を支援するNPO法人に対し、1ホールド、1セーブごとに1万円を寄付している。この日のスタンドには、同法人の支援を受ける荒谷久美江さん(55)の姿があった。試合前には、谷元と白村がベンチ裏で交流。手足を動かすことができず、声も出せない荒谷さんだが、文字盤と目の動きで“会話”した。付き添った関係者は「こういった機会がなければ球場に来ることもなかったです」。貴重な思い出を、勇気を、届けることができた。

 2番手でマウンドに上がり、6回1イニングを無失点に抑えた谷元は「少しでも生きる力になれたら。夢を与えられたらいいです」。順番にマウンドに上がるリリーフは、言葉ではなく姿で、心をつないでいる。絆は、この日また深まった。【本間翼】