今季限りでの現役引退を表明している中日山本昌投手(50)が30日、名古屋市内で引退会見を開いた。32年のプロ野球人生を振り返り「長い夢から覚めちゃったというのが一番の感想。もったいない。もう1回寝ようかな。野球選手を目指した人が何人いるか知らないけど、その中で一番長くプレーさせてもらった。奇跡のような野球人生。僕が世界で一番幸せな野球人生を送れたんじゃないかな」と晴れやかな表情で語った。

 8月の登板で痛めた左手人さし指は完治にはほど遠く、投球もままならないとみられるが、今季最終カードの10月1日か2日の広島戦(マツダスタジアム)で史上初の50歳登板を果たし、引退への花道とする予定だ。

 83年ドラフト5位で入団して以来、中日一筋32年。86年にデビューして以来の通算成績は580試合で219勝165敗、防御率3・45。昨年9月の阪神戦に勝利し、49歳0カ月のプロ野球最年長記録を達成。今年8月9日のヤクルト戦に49歳11カ月で登板し、最年長出場記録を更新した。