あの“トリプルスリー男”にあやかる。巨人吉川大幾内野手(23)が14日、へんとうの手術後初めて、川崎市のジャイアンツ球場で自主トレを行った。「(ヤクルトの)山田哲人もやりましたからね」と話したように、山田も昨年に同様の手術を受け、超一流へとステップアップ。吉川自身も、毎年高熱に悩まされてきたが、へんとう切除で一気にブレークする。

 シャープなほおが、決意の表れだった。4日に手術を受け、10日に退院したが「痛みで眠れないし、つばものめなくて」と術後3日間は流動食。しばらく、スープ中心の食生活で73キロから3キロ痩せた。体重は明らかなマイナスだが、プラスに思考を変化。「落ちた分は、いい筋肉で増量する。目標は77キロです」と肉体改造プランを掲げた。

 食事のテーマは“爆食い”に設定した。「やっぱり食べないと増えませんから。焼き肉、ステーキ、肉をいっぱい食べます」と意気込んだ。今オフから、1人暮らしを始めたが、都内ならお店も充実。「食べた分、ウエートもしっかりやって」と吸収した肉を上質な筋肉に変える。

 移籍1年目の今季は47試合に出場し、主に途中出場ながら、攻守に存在感を示した。それでも、来季からクルーズ、脇谷が加入し、内野手のレギュラー争いは激化する。「やる以上は負けたくないですし、スタメンで勝負したいです」。高熱の不安が消えた一方、レギュラー奪取への思いは熱かった。【久保賢吾】