あるぞ、3番高山! 阪神ドラフト1位高山俊外野手(22=明大)が、シーズンで3番打者として起用される可能性が出てきた。連日の活躍で金本監督が「ナゴヤドームでのタイムリー、センター前に打っているのを見たら、高山6番でもいいかなあと思ったり。3番もありかなと思ったり」と構想を明かした。

 プロ入りしてからここまで、実戦17試合を消化した高山だが、3番での出場はいまだゼロ。この日は「1番左翼」で先発すると、1回にいきなり右中間を破る二塁打でチャンスメーク。「初回にああやって塁に出られたのは良かった」と笑みも見せた。本人は「意識していない」と話すが、これでオープン戦スタメン出場時11試合連続安打。黄金ルーキーの勢いは止まる気配なしで、開幕スタメンは決定的な状況。仮に開幕戦で3番出場となれば、72年の望月充(3番左翼)以来の快挙となる。それでも高山は、どの打順でも普段通りを心がける。

 「アピールすること。打順が変わったからといって、自分のバッティングを変えるとかそういう意味ではないと思うんで、強い打球を打つというのは変わりません」

 指揮官は1番起用に関しても「もちろん、もちろん。悩むね」と話しており、最後まで高山の打順試験は行われそうだ。しかし、いずれにしても、この背番号9が驚きのスピードで猛虎打線の中枢を担うのは、間違いなさそうだ。【梶本長之】