ヒーローインタビューに上がったヤクルト西浦の喜びの声を背に、厳しい表情を1度も崩すことなく広島黒田博樹投手(41)はクラブハウスへ姿を消した。5回まで与えた5四球は日本復帰後ワースト。制球を乱し、5回で105球を投じて3失点した。8敗目でチームの連勝を止めた。ベテラン右腕は自責の念にかられた。「あまり状態は良くなかった。走者をためて、それが点に結びついた」。自分への怒りを押し殺すように、短く言葉を紡いだ。
立ち上がりから毎回のように走者を背負った。球速は140キロ台後半を計測するも、精度を欠いた。1回に先制点をもらい、2回までは何とか無失点にしのいだ。だが、3回に崩れた。2四球が絡んで1死満塁とし、鵜久森の併殺崩れの間に追いつかれ、続く西浦にツーシームを右前にはじき返された。この回だけで38球。3回までに球数70球を費やした。
「球数が増えてしまった。何とか6回くらいまでは投げたかった」。5回には捕手の石原がジャンプしても届かない暴投からピンチを広げ、再び西浦に痛打された。5回までに球数が100球を超え、無念の降板となった。
黒田で連勝が止まった。それでも、緒方監督は責めなかった。「先発がこれだけ外れている中(ローテーションで)回って、しっかり試合を作ってくれている。体も万全でない中でね」とねぎらった。それでも巨人が敗れ、マジックは1つ減って6。最短の優勝決定は7日のままだ。【前原淳】



