すさまじい勢いでKマークが積み上がった。延長12回を投げ抜いた虎の「7人の侍」が球団史上最多となる1試合20奪三振を記録した。

 圧巻は今季の虎を支える鉄壁のリリーフ陣の8者連続奪三振だ。8回から2番手で上がった桑原が石川、倉本、桑原を3者連続の空振り三振。今季59試合目の登板となった右腕は「三振は結果なので。抑えられて良かった」と当たり前のように1イニング無失点でバトンをつないだ。

 9回のドリスも気迫十分だった。サヨナラ2ランを浴びた5日広島以来の登板だったが、160キロに迫る直球を主体に柴田、筒香、ロペスの主軸から3連続三振。「いつも通り1アウト目を大事に、1人1人のバッターに投げようという気持ちだった」ときっちりと汚名を払拭(ふっしょく)した。

 マテオも続いた。延長10回のマウンドに上がった右腕は宮崎、高城を連続三振。続く梶谷に中前打を許して桑原から続いた連続三振は「8」でストップしたが、続く後藤を鋭いスライダーで三振。「とにかくアウト3つを取ることができて良かった」と笑った。

 金本監督は「8者連続三振ですか。1人打たれて、また三振ですか。実は僕も数えていましたけど、すごかったですね。特に桑原なんかはいい時の状態に戻ってきたように感じる」と、鉄壁リリーフ陣を絶賛した。先発のルーキー小野が自己最多の9奪三振。延長12回に登板の藤川も2奪三振。歴史的な20Kが、サヨナラ勝利を呼び込んだ。【桝井聡】

 ▼阪神投手陣がDeNAから延長12回で20三振を奪った。延長戦の奪三振は参考記録だが1試合で20個以上は史上5度目。