日刊スポーツ評論家の里崎智也氏(41)が、独自の視点で球界に提言を行う「里崎ウオッチ」。06年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一に輝き、10年のロッテの下克上日本一も経験した元捕手は、キャンプの視察を終えて感じた疑問や、野球界が抱える問題を語る。ここが変だよ日本野球界-。
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今季から監督の要求によって審判がリプレー検証を行うリクエスト制度が採用される。映像の検証は5分以内とされているが、9イニングで2回まで(判定が覆れば回数は減らない)認められ、試合時間が延びるのは確実だろう。これまで取り組んできた試合時間短縮とは逆行する流れだ。
何のための時短か、いま1度考える必要がある。3時間以内を目指すという「3時間」とは、誰が何の基準で定めたのか。ファンが求めているのは試合時間が長いか短いかではなく、面白いか面白くないか。野球観戦で何が面白いかと考えると(1)クオリティーの高いプロフェッショナルな試合展開(2)花火や風船などイニング間の球場演出(3)飲食やグッズの充実、となる。この3点の質を下げることはファンのニーズに逆行する。
今季から敬遠の四球を投げずに申告制にするなど、大リーグが採用したルールを1年後に日本でも取り入れることが慣例になっている。今季大リーグが検討した投球間隔を20秒以内に制限するルールなど、将来的に日本でも採用されれば選手は慣れ親しんだ自分のリズムを崩すことになるだろう。クオリティーの高いプレーを見せられない→試合の質が落ちる、とファンにとっても悪循環になる。
ここ数年、観客動員数が増えている。とても素晴らしいことだ。増えたのは時短が進んだからか? 各球団の知恵を絞った頑張りがこの数字に表れていると思う。本当に時短をしたいのであれば、花火、風船、ダンスなどの球場演出をやめて、高校野球のように進めば簡単だろう。その代わりに各球団の営業努力を踏みにじることになるが。



