日刊スポーツ評論家の里崎智也氏(41)が、独自の視点で球界に提言を行う「里崎ウオッチ」。06年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一に輝き、10年のロッテの下克上日本一も経験した元捕手は、キャンプの視察を終えて感じた疑問や、野球界が抱える問題を語る。ここが変だよ日本野球界-。
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各球団の新人選手の顔触れを見ると、日本ハム清宮、ロッテ安田ら今年もパ・リーグに注目選手が集まった。2000年以降、4球団以上が1位競合した15人中、パが13人を引き当てた。日本シリーズや交流戦でパが優勢なのはDH制があるからなどさまざまな意見があるが、一番の違いはくじ運があるかないか。
今はドラフト1位だけは入札→くじ引きで、2位以降は下位球団から指名するウエーバー制になっている。これを1位から完全ウエーバー制にして、その分、国内FA権取得までの期間を現行の8年(大学、社会人出身は7年)から5年に短縮する。例えば今年の清宮のように、全体1位の選手は前年の最下位球団に入ることになるが、その分、最短で23歳で他球団への移籍が可能になる。
完全ウエーバー制を導入する一番の狙いは、12球団の戦力が均衡すること。FA期間を短縮することで、選手の移籍も活発になる。現在はFAで選手を獲得した場合は、A、Bランクの選手には、人的補償+金銭が発生する。例えばこれをAランク選手の補償の中にドラフト1位権+金銭などの選択肢を増やしたらいい。DeNA筒香がFA権を行使した場合、獲得球団は翌年のドラフト1位権を手放す代わりに、DeNAはドラフト1位で2人を指名することが可能になる。若返りを目指したい球団など、戦力入れ替えの幅も広がるはずだ。
下位のチームの方がドラフトで優先される場合、優勝争いから脱落したチームはわざと負けるのではと言う人もいるが、それはあり得ない。なぜなら選手は個人の成績によって年俸が決まるから。わざと打たれたりしたら給料が下がるだけ。そんなプロ野球選手はいない。しかも、現在でもCS進出がなくなった場合、来季に向けて若手を使い、育成に努める試合を行うチームもある。ウエーバーになろうがならなかろうが、大して変わらない。



