広島新井貴浩内野手(41)が5日、マツダスタジアムで会見を開き、今季限りでの現役引退を発表した。


98年ドラフト6位で入団

駒大4年秋のリーグで打点王とベストナインを獲得し、ドラフト6位で広島に入団。同期入団には東出輝裕内野手らがいた。1年目は53試合に出場し、7本塁打をマークした。

広島新入団選手発表に臨む新井(後列右から2人目)(1998年12月撮影)
広島新入団選手発表に臨む新井(後列右から2人目)(1998年12月撮影)

02年の初オールスターで本塁打

3年目の01年からはレギュラーに定着。02年には初のオールスターに出場し、第2戦で本塁打を放つなど優秀選手にも選ばれた。

表彰を受ける左からジェルミー・パウエル、的山哲也、新井貴浩、松井秀喜(2002年7月撮影)
表彰を受ける左からジェルミー・パウエル、的山哲也、新井貴浩、松井秀喜(2002年7月撮影)

05年初の本塁打王

05年、すでに不動の4番として定着していた新井はこの年43本塁打をマークし自身初の本塁打王を獲得した。オフには弟良太が中日に入団した。

シーズン43号となる本塁打を放ち、この年本塁打王に輝いた新井(2005年9月撮影)
シーズン43号となる本塁打を放ち、この年本塁打王に輝いた新井(2005年9月撮影)
駒大野球部「祝う会」で表彰された広島新井貴浩(左)を祝福する中畑清氏(中央)と、新井の弟で中日入りする新井良太(2005年11月撮影)
駒大野球部「祝う会」で表彰された広島新井貴浩(左)を祝福する中畑清氏(中央)と、新井の弟で中日入りする新井良太(2005年11月撮影)

07年オフ涙のFA宣言

07年オフ、新井はFAでの広島退団を宣言。会見では涙を流しながら「つらいです…。僕はカープが大好きなので」と声を絞り出した。その後、阪神への入団が決まった。

FA宣言し、涙を流しながら記者会見する新井貴浩(2007年11月撮影)
FA宣言し、涙を流しながら記者会見する新井貴浩(2007年11月撮影)
FAで阪神へ移籍した新井貴浩は会見後に初めて縦じまユニホーム姿を披露し岡田彰布監督と2ショットで記念撮影(2007年12月撮影)
FAで阪神へ移籍した新井貴浩は会見後に初めて縦じまユニホーム姿を披露し岡田彰布監督と2ショットで記念撮影(2007年12月撮影)

星野ジャパン

07年の五輪予選から星野仙一監督率いる日本代表の4番として活躍し、北京五輪出場を決める。08年の本大会でも4番で全試合に出場したが、結果はメダルなしの4位。さらに帰国後腰椎の疲労骨折がわかり、本来の結果を出すことはできなかった。

野球北京五輪アジア予選・決勝リーグで日本の4番として活躍した新井(2007年12月撮影)
野球北京五輪アジア予選・決勝リーグで日本の4番として活躍した新井(2007年12月撮影)
星野仙一代表監督(右)とハイタッチする新井(2007年12月撮影)
星野仙一代表監督(右)とハイタッチする新井(2007年12月撮影)
北京五輪、韓国戦で本塁打を放った新井(2008年8月撮影)
北京五輪、韓国戦で本塁打を放った新井(2008年8月撮影)

金本と仲良し?師弟関係

広島時代でもチームメート、阪神に移籍後も再び同僚となった金本知憲現阪神監督とは大の仲良し? 金本は新井イジリで何度も周囲を盛り上げた。また、08年4月12日には同日に金本が2000安打を、新井が1000安打を達成した。

金本は2000安打を、新井は1000安打を同日に達成。インタビュー中、新井(右)の頭をたたく金本(2008年4月撮影)
金本は2000安打を、新井は1000安打を同日に達成。インタビュー中、新井(右)の頭をたたく金本(2008年4月撮影)
オールスターで右安打を放った新井(左)の手袋を低姿勢で受け取る一塁コーチに立った金本(2008年8月撮影)
オールスターで右安打を放った新井(左)の手袋を低姿勢で受け取る一塁コーチに立った金本(2008年8月撮影)
自主トレで筋トレを始めようとする新井(左)をからかう金本(2009年1月撮影)
自主トレで筋トレを始めようとする新井(左)をからかう金本(2009年1月撮影)
新井(左)を前に打撃フォームのマネをする金本(2010年3月撮影)
新井(左)を前に打撃フォームのマネをする金本(2010年3月撮影)

08年から選手会会長

08年オフ、当時のヤクルト宮本慎也会長から引き継ぎ、プロ野球選手会の会長に就任。東北で3月に震災が起きた11年には、開幕延期などで奔走した。

セ・リーグの開幕延期問題で蓮舫節電啓発等担当相(右)との会談を行った新井貴浩選手会長(左)(2011年3月撮影)
セ・リーグの開幕延期問題で蓮舫節電啓発等担当相(右)との会談を行った新井貴浩選手会長(左)(2011年3月撮影)

新井兄弟

10年オフに弟の良太が中日から阪神へ移籍。新井が退団する14年までの4シーズン、ともにプレーした。

新井は同点3ランを放ち生還、良太(左)とともに喜ぶ(2013年5月撮影)
新井は同点3ランを放ち生還、良太(左)とともに喜ぶ(2013年5月撮影)

恒例の護摩行

04年から恒例としているオフの護摩行。炎にあぶられ、顔を真っ赤にしながら苦行に耐え精神力を鍛えぬいた。

鹿児島市内の最福寺で護摩行に臨む新井(2015年1月撮影)
鹿児島市内の最福寺で護摩行に臨む新井(2015年1月撮影)

15年再び広島へ

14年オフに阪神を退団。古巣の広島に再入団を果たした。

広島復帰会見でユニホームを着用し気合を込める新井(2014年11月撮影)
広島復帰会見でユニホームを着用し気合を込める新井(2014年11月撮影)
新井は左中間へ3点本塁打を放つ(2016年4月撮影)
新井は左中間へ3点本塁打を放つ(2016年4月撮影)

16年に2000安打

16年4月に2000安打の偉業を達成した。

16年4月26日ヤクルト戦、3回表広島無死二塁、適時二塁打を放ち2000安打を達成した新井は、記念ボードを手に笑顔を見せる
16年4月26日ヤクルト戦、3回表広島無死二塁、適時二塁打を放ち2000安打を達成した新井は、記念ボードを手に笑顔を見せる

16年に25年ぶりV導く

黒田と抱き合い歓喜の優勝。

9月10日、リーグ優勝し新井と固く抱き合う黒田
9月10日、リーグ優勝し新井と固く抱き合う黒田

17年に2連覇

17年9月、2年連続のリーグ優勝を決めた。

17年9月18日、2年連続のリーグ優勝を決めたビールかけする新井貴浩
17年9月18日、2年連続のリーグ優勝を決めたビールかけする新井貴浩

今年は逆転3ランも

18年8月の巨人戦では逆転3ランを放った。

18年8月29日巨人戦、逆転4号3ランを放つ新井貴浩
18年8月29日巨人戦、逆転4号3ランを放つ新井貴浩

引退発表会見

2年前にはリーグMVPにも輝いた球界を代表するスラッガーがプロ20年目の区切りを迎え、惜しまれながらバットを置くことを決断した。

引退表明会見で笑顔を見せる新井貴浩(撮影・栗木一考)
引退表明会見で笑顔を見せる新井貴浩(撮影・栗木一考)
引退表明会見で記者の質問に答える新井貴浩(撮影・栗木一考)
引退表明会見で記者の質問に答える新井貴浩(撮影・栗木一考)
引退表明会見を終え引き揚げる新井貴浩(撮影・栗木一考)
引退表明会見を終え引き揚げる新井貴浩(撮影・栗木一考)