オリックス山岡泰輔投手(23)が東北・山形の地で7回1安打無失点と快投し、今季6勝目を挙げた。プロ初の地方球場でのマウンドは最速149キロの直球を軸に、スライダーやチェンジアップを織り交ぜて楽天打線に的を絞らせず、二塁を踏ませなかった。6月8日ヤクルト戦以来1カ月ぶりの白星に「しっかりリズムよく自分の投球ができた。いい前半戦の終わりになってよかった」と喜んだ。

この日は中日からトレードで加入したばかり松井雅と初コンビを組んだ。松井雅は山岡の直球を生かし、コースや高低に使い分けたと説明。「投手有利のカウントで攻めることができた。山岡はここというところでラインを間違えなかったのがよかった。もっとコミュニケーションを取っていけば、もっと良いものを引き出せると思う」。山岡も「これまで困ったらスライダーを使っていた。真っすぐを多く使ってくれて、いいリードをしてくれた。真っすぐで空振りがとれていたので、理想のピッチングですね」と振り返った。

山岡は今季の楽天戦5戦4勝とキラーぶりを発揮している。「得意という感じはないですけど、勝つことはいいことじゃないですかね」。本人は冷静だったが、これで今季の投球回は102回2/3となり、入団から3年連続で100回を越えた。西村監督もチームの大黒柱の力投に「1安打と素晴らしい投球をしてくれた」と称賛。勝ち頭がチームを上昇させていく。【古財稜明】