オリックス山本由伸投手があと1人で今季2度目の完封を逃すも、5勝目を手にした。

無失点で迎えた9回。2死から明石に右翼越えの二塁打を浴び、続く代打釜元に右前打を許した。二、三塁からデスパイネに149キロのカットボールを右翼スタンドに運ばれた。「すごく悔しいです。あそこは明石さんで切っておけばよかった。ボール先行がよくなかったです」と残念がった。

8回まで圧倒的な投球をみせた。立ち上がりから最速155キロの直球に150キロ前後のカットボールなどを駆使し、5回2死まで完全に封じた。「カットボールに頼ってしまったからこういう結果になってしまった」と反省したが、抜群の切れ味で芯を外し、凡打の山を築き続けた。収穫もあった。「今日はフォークが調子悪かった。直球もしっくりきていない中で、打たせて長いイニングを投げることができたのは成長した部分だと思います」と手応えを口にした。

防御率は依然12球団トップの1・89で、ソフトバンクとの対戦防御率は1・59。山本の好投でチームはソフトバンク相手に連勝を飾り、今季6カード目にして初の勝ち越しを決めた。【古財稜明】