広島2軍は19日、ウエスタン・リーグ開幕戦をサヨナラ勝利で発進した。

1点を追う9回1死二塁から大盛穂外野手の左翼越え二塁打で追いつくと、続く磯村嘉孝捕手も左中間への二塁打を放ってサヨナラの走者が本塁に生還した。

3カ月遅れで開幕したウエスタン・リーグも無観客で行われた。自然に囲まれた山口・由宇練習場には、両軍選手の声とともにウグイスなどの鳥の鳴き声も響いた。得点が入っても両軍はエアハイタッチで喜び、サヨナラ勝利した広島ナインは殊勲者の磯村をグラウンドに飛び出すことなく、ベンチ内で出迎えた。例年とは違うシーズン開幕に、水本2軍監督は「毎年、(由宇に来るファンが)多くなっているので残念でさみしいですけど、野球選手として新聞やテレビでの情報でファンの方が喜んでくれたらうれしい。こういう状況でも野球がちょっとでも勇気づけられればというのは、ファームも変わらない。ファンが入る日を待っています」と話した。

広島は開幕ローテを外れた野村が先発して6回103球、7安打1失点と復調の兆しを見せた。野手では小園が2長打1打点。同学年の4番林も1安打。コンディション不良から復帰を目指す松山は4打数無安打ながら不安を感じさせなかった。結果とともに、内容ある滑り出しとなった。