中日の福谷浩司投手(29)が先発転向後初めての勝利を手にした。中継ぎだった時代の17年5月26日以来1173日ぶりで、慶大の後輩でドラフト4位ルーキー郡司とのバッテリーでつかみ取った。

勝利投手の権利がかかる5回1死一、三塁のピンチも動じることなく西川を遊ゴロ併殺に仕留めた。5回2/3を投げ5安打1失点。最速150キロのストレートを主体に広島打線をねじ伏せ、今季3度目の挑戦で先発初勝利をたぐり寄せた。

福谷は「調子はあまりよくない中で郡司に助けてもらいながら投げられました。頼りない先輩を引っ張ってくれました」と後輩捕手に感謝した。その郡司は懸命にリードするだけでなく、バットでも援護射撃。4回に野村KOを呼び込む左前打、8回には勝利を決定づける2点適時打でプロ初打点もマークした。

昨年から先発に転向したが、登板した直後に腰痛に見舞われ、1試合に終わった。長いリハビリを乗り越えて3年ぶりとなる通算8個目の白星も「中継ぎのときは勝ち負けは気にしていなかったし、先発でもチームの勝ちがうれしい」。福谷-郡司。竜に頼もしいバッテリーが誕生した。【安藤宏樹】

▽中日与田監督(福谷-郡司の慶大出身バッテリーで快勝)「(福谷は)前の登板も素晴らしかったから勝ちがついてよかった。(郡司は)バッティングもよかったし、リードも思い切って攻めていく」

▽中日郡司(プロ2度目のスタメンで2安打2打点)「いつでも1軍で出る準備はしていた。慶応バッテリーだったのでなんとしても福谷さんに勝ちをつけたかった」