「こぶちゃん」の勢いが止まらない。楽天ドラフト1位の小深田大翔内野手が逆転打を含む2安打3打点と躍動し、ソフトバンクとの同率首位を守った。1点を追う6回2死満塁。西武平良の154キロにやや差し込まれたが、ふらっと上がった打球は三塁後方の左翼線へポトリ。ワンバウンドでブルペンへ飛び込み、逆転のエンタイトル2点適時二塁打となった。「『切れるな!』と思いながら走りました。あまりいいヒットじゃなかったですけど結果が出てよかった」と汗をぬぐった。

存在感が光る。7月23日オリックス戦から17試合連続スタメン出場中。この期間は69打数22安打、打率3割1分9厘と好調だ。168センチと小柄ながら、大阪ガス時代の先輩の阪神近本らを参考としたフォームで直球にも押し負けない。プロ入り後もタイミングをとる始動を早めるなどの対策で進化する。

1点リードの9回にも2死三塁から平井のカットボールをしぶとく左前へ落とす適時二塁打。派手さはなくとも、要所で仕事を果たした。7月28日ロッテ戦からは13試合連続で1番に座る。「もっともっと出塁率を上げられるようにしたいです」と鼻息荒い「こぶちゃん」の熱い夏は、まだまだ続く。【桑原幹久】

楽天三木監督(2安打3打点の小深田に)「チームの勝利に非常に貢献してくれた。今日はいい日だったと思う」