「由伸キラー」中村晃、孫オーナーの誕生日に1発

  • ソフトバンク対オリックス 1回裏ソフトバンク1死一塁、中村晃は右越えに先制の2点本塁打を放ち柳田らナインに迎えられる(撮影・今浪浩三)
  • ソフトバンク対オリックス 1回裏ソフトバンク1死一塁、中村は右越えに先制2点本塁打を放つが、リクエスト判定になったためヘルメットを被りベンチで待つ(撮影・梅根麻紀)

<ソフトバンク8-7オリックス>◇11日◇ペイペイドーム

教則本通りのレベルスイングが154キロの直球をとらえた。打球は右翼ポールを巻くようにスタンド中段に突き刺さった。ソフトバンク中村晃外野手(30)が、またしてもオリックスの豪腕・山本を1発で攻略した。

初回1死一塁。定位置の「4番」からこの日は「3番DH」となって臨んだ初打席だった。1ボールからの2球目、甘く入った球。「打ったのはストレートです。打球が切れなくてよかった。週の最初の1打席目でいいスタートが切れた」。先制の2号2ランにニヒルな男には珍しく白い歯がこぼれた。山本とは7月19日に敵地京セラドームが今季初対戦。プロ13年目にして初の4番に座って3試合目だった。1打席目に右前打を放つと7回に巡ってきた3打席目に右翼へ1号2ランを運び去った。体調不良と両膝の痛みのため開幕メンバーに入れなかった中村にとって、山本からの一打が打撃上昇の大きなきっかけとなったのも確かだ。

「ヨシノブキラー」と言っていい。これで山本には今季5打数3安打、2本塁打、4打点。打率6割のハイアベレージだ。今季はコロナ禍に翻弄(ほんろう)されながらシーズンを戦い抜かなければならない。グラウンドだけでなく選手会長として球団との折衝事など、従来と違って負担は大きい。それでも、試合では結果を出し続けている。「チームも自分も乗っていけるように頑張ります」。この日は孫オーナーの63歳のバースデーでもあった。負けず嫌いの総帥にはチームの白星が何よりのプレゼントになったに違いない。【佐竹英治】