西武高木渉外野手(20)が、プロ初安打初打点初得点をマークした。1番中堅で大抜てきされたが、初回の守備でいきなりミスを犯した。楽天浅村の打球を目測を誤り、後逸。失策はつかなかったものの、先制点のきっかけとなった。

3回の第2打席でミスを取り返した。右前へプロ初安打をマークすると、外崎のタイムリーで生還。さらに7回2死一塁で右中間への適時三塁打を放った。チームは敗れたものの、初物ずくめのゲームとなり「(1番は)正直びっくりはしました。そんな経験したことなかったので、自分の中では今日1日振り返れば、よくやれたのかなと思います」と振り返った。

育成契約から始まったプロ生活。3年目でようやく日の目を浴びた。2軍での自粛期間明け、練習試合ではすり足をやめ、足を上げるフォームに変えたことが功を奏した。「単純に変化球に対しての対応を考えたときに、すり足だと自分がいつでもいけちゃう状態をつくっちゃうので、それをまずなくそうかなと。わざと受け身になるというか、まずそういう狙いを持ってやってみた」。模索しながら活路を見いだした。

初ヒットの記念球は両親へプレゼントする。「自分が持っていてもなんかあれなんで。ちゃんと両親に送ります」。チームは5年ぶり7連敗。その苦境の中で育成出身の原石が輝こうともがいている。「自分のアピールポイントは1つバッティングなので、今日みたいなバッティングができればいい。もちろんホームランも打ちたいですし、まず守備で迷惑をかけないようにすることと、自分のアピールポイントのバッティングでどんどんヒットを積み重ねていけたらと思います」。悩める山賊の救世主になる。