阪神藤川球児投手(40)が今季限りで現役引退することが31日、明らかになった。阪神球団が同日、発表した。

分かっていても打てない「火の玉」と称された直球を最大の武器に、日米通算250セーブまで残り5に迫っている。偉業達成を目前にユニホームを脱ぐことを決断した。

<阪神藤川の今季>

2月1日 キャンプ初日にブルペンで25球。山本昌臨時投手コーチにたった3球で「そのボールなら大丈夫やな」と言わしめた。

同3日 2度目のブルペンで直球のみ71球。「1つの球種でも6、7、8(種類)くらいある」。

同16日 楽天との練習試合で実戦初登板。公式戦では経験のない満塁弾を浴びて1回4失点。

3月24日 新型コロナウイルスの影響で開幕延期を受け、NPBに「命最優先」の判断を求めた。

5月21日 夏の甲子園大会中止。傷心の球児に「涙出るだけ泣いて」。

6月3日 広島との練習試合で腰の張りを訴え、緊急降板。

同9日 広島との練習試合で復帰し、9回3人斬り。

同19日 シーズン開幕

同23日 ヤクルト戦で今季公式戦初登板。1回1失点。

同25日 ヤクルト戦で1-0の9回に登板。代打西浦にサヨナラ3ラン。「絶対にやり返します」。

同27日 DeNA戦で1回無失点で今季初セーブ。

7月9日 巨人戦で1失点も2セーブ目。

同11日 DeNA戦でソトに決勝2ランを浴びるなど3失点で負け投手。「本当に申し訳ないです」。

同12日 右肩のコンディション不良で出場選手登録を抹消。

同23日 広島戦で復帰。抑えではなく、中継ぎで1回無失点。

同26日 中日戦で2-3の7回に登板し、1回を無失点。打線が逆転し、NPB通算60勝目。

8月8日 広島戦で代打坂倉に決勝打を浴び3敗目。

同10日 DeNA戦で2試合連続となる失点。

同13日 右上肢のコンディション不良で、今季2度目の出場選手登録抹消。

同14日 2軍鳴尾浜に合流。

同25日 キャッチボールを再開。

同31日 谷本修球団副社長兼本部長が会見し、藤川の引退を発表。