引退試合に臨んだ広島石原慶幸捕手(41)が、本拠地で現役最後の勇姿をみせた。

8回の守備から会沢に代わり、捕手で出場。この回からマウンドには中田が登場した。幾度となくバッテリーを組んできた中田を巧みなリードで引っ張り、糸原を左飛、マルテを三ゴロ、大山を二飛に。現役最後のリードを3人でピシャリと締めくくった。中田と拳を突き合わせると、ベンチのナインが総出で出迎えた。

2点を追う8回、先頭の長野が中前打で出塁し、無死一塁で打席が回ってきた。阪神の投手は先発秋山に代わり、同学年の能見がマウンドに上がった。同時に強烈な雨が降ってきた中で迎えた最後の打席。カウント1-2からの5球目、145キロの直球をフルスイング。打球は高々と上がり、右翼手のグラブに収まった。ヘルメットを脱ぎ、阪神ベンチやファンに一礼し、現役最後のプレーを終えた。