ソフトバンク千賀滉大投手(27)が19日、自主トレ先の沖縄・宮古島からオンラインで取材に応じ、今季のテーマに「無駄な四球減」を掲げた。昨季は最優秀防御率、最多勝、最多奪三振の「投手3冠」を獲得したが、57与四球はリーグワースト。レベルアップに貪欲なエース右腕は、球数増で故障リスクにつながる四球を減らし、より長いイニングを投げる意気込みだ。

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千賀は昨季、華々しい成績を残したが、反省点も感じていた。18試合、121回で投球数は2096球。これは昨季リーグ最多投球回、133回1/3を投げたロッテ石川の2073球より多い。「ここ数年、球数をだいぶ放っている」。昨年はキャンプ中に右前腕部の張りを痛め、開幕に出遅れた。度重なる故障の一因だとも分析している。

今季のテーマは四球減だ。「無駄な四球をなくす。いらない四球が圧倒的に多い。自分の中で見直さないといけない」。昨季与えた57四球はリーグワースト。ただ、多かった与四球の中でも、「無駄な四球」を減らすことを重要視した。

「試合の展開とかで『いらんかったな』という四球がある。戦う気のない四球が何個もあるし、勝負しに行きながら、だらしない四球もある。ここは四球でいいという場面もあるので、一緒の数でくくるのは難しい」。場面や相手打者によって、与えるべき四球はあると考えている。だが、それ以外の「無駄」を減らし、省エネ投球を心掛ける。

四球減はイニング増にもつながる。「うちのチームは後ろ(救援)が強い。その人たちより、後半でもいいパフォーマンスを出さないと代えられてしまう」。千賀の完投は、8回3失点で敗れた9月15日日本ハム戦のみ。しかも昨季最多の148球を要した。完投に近いパフォーマンスを増やすことで、最終的には昨季を上回る結果を求める。

「ケガなくしっかり1年間回りたい。去年の自分、その前の自分よりも言い数字を出せるように、前を向いていきたい」。目指すはキャリアハイでの5年連続日本一。鷹のエース右腕はレベルアップに貪欲だ。【山本大地】

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